簿記

会計の専門知識がない人にも簿記とは何かを分かりやすく解説

本記事では、簿記について解説していきます。
簿記は、会計に関連する資格ですが、会計を全く知らなくても分かるように説明していきますよ!

簿記は、資格試験の人気ランキングの常連の資格で名前を聞いたことがある人は多いと思います。

ある程度、簿記に関する知識を持っていないと、初めて聞く人にとってはどんな資格なのか分からないですよね。

人気のある資格と聞くから興味はあるけれど、次のような疑問を持つ人は多いです。

簿記ってどんな資格?

簿記を取ると何が出来るようになるの?

本記事は、簿記の資格に興味を持ったけど、簿記とは何を学習する資格なのか分からない方に向けて記事を書いています。

イメージを掴んで頂くことを優先し、出来るだけ専門用語を使わないように解説していきます。

まずは、結論からお伝えします。

簿記とは何か?

簿記は、会社版の家計簿をつける為のルールを学ぶ資格です。

簿記の知識を身に付けると、企業の動きを数字で理解できるようになる最初の1歩が踏み出せます。

私は、会計システムの導入に関連する仕事を20年以上してきています。
その中で簿記の知識が必要となり、簿記の3級と2級を取得しました。

そこから経営に関する興味を持ち中小企業診断士を取得し、企業の支援をさせて頂いています。

簿記は、経営に関する様々な資格や試験につながっている最初の1歩です。
取っていて絶対に損しない資格です。

試験に興味を持ってくれる方が少しでもいたらうれしいです。

簿記とは何か

会社から給料をいくらもらったか?今月は何に使ったか記録することを家計簿と言いますね。
子供の頃なら、お小遣い帳です。

企業も同じように家計簿をつけています。この家計簿をつけるルールを「簿記」と言います。

帳簿に記録するから、「簿記」です。

 

雑学

英語で簿記は、Bookingといいますが、初めて日本人が聞いた時にボキと聞こえたから、「ぼき」になったという説もあります。
※諸説あります。

ちょっと、ここで考えてもらいたい事があります。

Aさん、Bさんが八百屋を経営していたとします。
2人の昨年の経営成績は、次のようになっていました。

利益計算のイメージ

毎年利益に10%をお礼として渡すから、100万円貸して欲しいと言われました。
あなたなら、Aさん、Bさんのどちらにお金を貸しますか?

この情報だけなら、Aさんの方が売り上げも大きいし、利益も出ているからAさんに貸した方が、たくさんお礼がもらえそうと、みんな思いますよね。

もう少し、詳しい情報が手に入りました。

利益計算のイメージ(詳細)

なんと、Aさんの売上3000万円のうち2000万円は、ギャンブルで設けた収入だったのです。

そもそもギャンブルは八百屋の売上として入れてはいけないと思いますが、Aさんは、ギャンブルも八百屋の収入の一部だと主張しています。

この結果を見ると、Bさんの方が安定しているから、Bさんの方が良いという人が多くなります。

一方で、Bさんの内訳を見ると生活費を支払いの中に含めて、利益を少なく見せています。

利益が少なくなるので、あなたのもらえるお金も減ってしまいますが、Bさんも生活費も八百屋の経営には必要なお金だと主張しています。

このように同じ利益の話をしていても、どれを売上とするか、何を支払対象として認めるのかで、利益額の計算が変わってしまいます。

みなさんは、株式会社という言葉を聞いたことがありますか?
株式会社は、株券を持っている人に対して、毎年利益が出たお金を支払っています。

このお金がもらえる株主の権利の売買をしている所が、株式市場です。

株を買う人は、たくさんお金をもらいたいので、利益が出ている会社の株が欲しいですよね。

その時に、それぞれの会社独自のルールで利益を算出していたら、どの会社がもうかっているのか分からなくなってしまいます。

そのルールを統一し、ルールに従って会社の家計簿をつける手順の事を簿記といいます。

簡単に言ってしまえば、簿記を勉強することで「ギャンブルの売上は本業の売上と分けて表示しましょう」とか「会社に関係な支払いは含めてはいけません」と言ったルールと利益を計算する手順を理解することが出来るようになります。

株主に対して、支払うのは通常年に1回です。
1年の会社の売上と支払ったお金から、1年間の利益を計算してまとめた資料を「決算書」と言います。

決算書作成のルールや手順を覚えるのが簿記、ルールや手順に従って決算書を作る部門が経理部です。

経理部というとお金のイメージがあると思いますが、経理さんの一番大事な仕事は、決算書を作ることです。

簿記を使って計算した結果が決算書

イメージ

簿記が導入されたのは、とても古くて大航海時代という説があります。(※諸説あります)

大航海時代に、たくさんのお金を集めて、船長は航海に出て利益をだしていました。

1回の航海で得た利益を計算する時に、どのぐらいの売上が合って、支払いをしたのかを計算したのが始まりと言われています。

大航海時代は、1回の航海ごとに計算していましたが、今は年に1回の計算となっています。
ちなみに、この年1回の利益の計算の事を「決算」と言います。

スーパーや家電量販店で、決算大セールをしていることがありますね。
あれは1年の締めくくりに、少しでも売り上げを増やす為に、少し安くしてでも売る為の方法です。

1年に1回の決算は、会社が自由に決められるので、それぞれバラバラです。
日本は、3月決算の会社が多いですね。海外は、12月決算の会社が多いです。

簿記が分かるとで何ができるか?

簿記の計算をするのは、経理さん何だからと思うかもしれません。

確かに、実際計算するのは経理さんなのですが、簿記を知ることで決算書の意味を理解することが出来るようになります。

最初の例では、分かりやすい言葉で売上と支払いの内訳を書きましたが、実際には会計用語で書かれています。この用語や計算方法を理解することで決算書の中身を理解することが出来るようになるのです。

企業を数字で理解できるようになると、世の中の見え方が変わってきますよ。

また、簿記は経営に関する学習の最初の第1歩の資格です。
簿記以降、様々な資格への挑戦が可能になります。

私は、簿記3級⇒2級と取得し、より経営に近い所を目指して中小企業診断士を取りました。
公認会計士や税理士も簿記からスタートです。

自分のその先の可能性を広げてくれる資格なので是非挑戦してみて下さいね。

簿記の学習法

簿記の事なんて全く知らないし、独学できるの?と思うかもしれません。
独学は可能です。

テキストで必要な知識を学び、過去問を解くことで十分合格ラインを超えるレベルの知識を習得することが出来ます。
独学するなら、こちらのテキストがおすすめですよ。

先ずは、3級から始めましょう。

ただ、専門学校に通った方が効率的に学習できることは間違いありません。
分からないことがあれば先生に聞けますし、合格する為のコツを教えてもらえるのも専門学校に通うメリットです。

私は、簿記も中小企業診断士も大原専門学校に通って取得しました。
全て社会人になってからです。

仕事と学習を両立するのに、大原は最適でした。
短い時間で効率的に資格を取ってしまいたいと思うなら、専門学校が良いですよ。

専門学校を利用して、しっかり学習すれば、3級⇒2級の一発合格は間違いなくできます。
時間を無駄にしないので、独学より費用は掛かりますが、時間が無駄になりません。

3級だけのコースや、3級と2級がセットになっているコースもあるので、自分に合うものを探してみて下さい。
資料請求して中身を確認してみると良いですよ。

大原の簿記講座については、こちらから確認してください。⇒ 大原の簿記講座

 

簿記の知識は持っていて、損はしない内容です。

簿記をスタートにして、自分の可能性を広げる最初のスタートとなる資格になるので、気になる方は是非チャレンジして下さいね。

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