最頻値って何?
データを説明するのに使用される代表値には「平均値」と「中央値」以外に、「最頻値」があります。
最頻値は、発生した件数が、最も多い値のことをいいます。
例えば、アンケートで好きな動物を聞くのであれば、動物の種類ごとに数えられるのですが、入場者数の場合は毎回人数が異なってしまうので、入場者数を数えても、まず一緒になることはありません。
入場者数のような数に関する最頻値を確認する場合には、一定の範囲にデータを区切って数えます。
区切ったデータの範囲の中で最も多い範囲を確認し、その真ん中を最頻値となります。
【例えば、2019年のJ1の試合の場合】
1000人ずつで区切って、入場者数を数えます。
入場者数を数えた結果をグラフに表すとこのようになります。
2019年のJ1は14,000人~15,000人が、最も多く26試合ありました。
14,000人と15,000人の真ん中を取って、14,500人が最頻値となります。
これを各カテゴリごとに、平均値・中央値・最頻値で並べてみます。
2010年のJ1を除くと、
① 平均値 ②中央値 ③最頻値
の順になりました。
J1の最頻値の推移
J1を見ると、平均値・中央値は上がっています。
しかし、最頻値は14,500人でほぼ一定となっています。
J1の中でも一部の試合又はチームの入場者数が伸びているのではないかと推測されます。
※裏付けは、また別に行っていきます。
J2の最頻値の推移
J2は、2018年の3,500人が2019年には5,500人に増えました。
中央値の記事でも触れましたが、リーグ全体の底上げが進んでいると推測できます。
中央値の記事については、こちらをどうぞ。
J3の最頻値の推移
J3は、2014年からずっと1500人から変わらずです。
平均値と中央値も下がってきている状況です。
3つの指標が、最頻値の方に集約されている状況なので、これまで多くの入場者数を集めていた試合も減少傾向にあると推測されます。
最頻値のまとめ
最頻値の内容についてまとめます。
ポイント
◆登場回数が一番多い値を「最頻値」と言います。
◆リーグごとに、データ推移に違いがあり状況が推測できます。
J1:増加傾向にあるが、一部のチームや試合だけ増加している可能性がある
J2:リーグ全体の底上げが出来ている
J3:リーグ全体で減少傾向。入場者数の多かった試合も減ってきている