簿記

知識がなくても分かる!会計と簿記の違いを解説

本記事では、会計と簿記の意味の違いについて解説していきます。
会計や簿記の知識があまりない方にも分かりやすく説明していきますよ!

簿記の学習を始めようとすると、セットで出てくる単語が会計です。

簿記や会計の学習を進めていくと違いが分かるようになるのですが、最初は違いを理解するのが難しいと感じると思います。

本記事では、2つの違いを理解する為にイメージ優先で解説していきますね。
会計と簿記の違いについて、結論からお伝えします。

会計と簿記の違い

会計とは、1年に1回、会社の成績を報告することです。

簿記とは、会社の成績を報告する手順やルールのことです。

簿記によって、まとめられた成績を発表することを会計と言います。

慣れない言葉なので、結論を聞いてもイメージが付かないかもしれません。
ここでは、身近な例を用いて説明していきますね。

「会計」は身近な所にある

「会計」という単語は聞いたことがあると思います。
身近で聞く単語ですよね。

居酒屋さんに行って帰る時に、「お会計お願いします」って使ったことありませんか?

居酒屋さんで使う「お会計お願いします」を別の言葉に言い換えると、「支払金額を合計して教えて下さい」という事ですね。

会計と簿記の「会計」も、意味合い的には同じです。
この居酒屋さんの例にして、簿記と会計の違いを説明しようと思います。

居酒屋にて会計する

仕事が早く終わったので、後輩と2人、居酒屋で軽く飲んで帰ることになりました。

お店では、次のような流れだったとします。
席に着くと、お通しが出てきました。

生ビールとやきとり、枝豆を注文しました。
店員さんは、注文したものを記録していきます。

お会計をお願いする時に、10%の割引券を持っていることを思い出し、店員さんに出しました。

店員さんが、支払いの明細を持ってきました。
そこには、次のように書いてあります。

会計と簿記の違いをイメージで解説

このお店では、人数分のお通しを出すルールになっています。
また、割引券を持っているお客さんには、合計金額から割引を行います。

このようにルールに従って、支払う金額を計算することが簿記に該当します。
結果として、支払の合計金額を算出してお客さんに伝えることが会計です。

会計と簿記の違い

今回の例は居酒屋が独自に設定したルールに基づき支払金額を算出しました。
お通しの金額や割引券の発行などは、お店が自由に決めることが出来ます。

しかし、簿記のルールは自由に決めることが出来ません。
法律でしっかりとルールが決まっています。

株式会社が、意図的に売り上げを多く見せようとしたり、費用を少なく見せると法令違反となります。

不適正な会計が発覚したとニュースで取り上げられている所を見たことがある人も多いと思います。

これは、簿記のルールを破って、会計を行ったことが発覚したことを意味します。

簿記とは、法律に従って正しく、売上や費用を計算する処理の事を言います。
そして、とりまとめた結果を報告することが会計です。

今回の例では、支払いしか発生していませんでしたが、実際の企業では売り上げも発生します。

どれだけ売上があって、費用がどのぐらい発生して、その結果としていくらの利益を上げることが出来たのか報告することが会計です。

参考

特に上場企業の会計が、法律に基づいて正しく報告されていることを確認するのが、公認会計士の仕事です。

簿記の試験は、報告書を作る側の手順を覚える試験ですが、公認会計士は結果をチェックする側の試験になります。

会計の結果が正しいことを承認できるのは、公認会計士の資格を持った人だけです。

なぜ会計が必要なのか?

株式会社は、株を発行することで投資家からお金を集めることができます。

投資家からお金をもらう代わりに、利益が出たらお礼を支払わなくてはいけません。

株主に利益の一部をお礼として支払う事を配当と言います。
株主は株を持っている限り、会社が利益が出たら、毎年配当を受け取ることが出来ます。

もし、会社が自由にルールを決めて利益の計算することが出来たら、わざと利益を少なく見せて、株主への配当を減らそうとする会社も出てきてしまうかもしれません。

株主には、どれだけの利益が出たのかを正確に報告する義務があります。

その為、統一されたルールで利益を計算する簿記と結果を報告する会計が重要となってきます。

会計と簿記の違いまとめ

2つの違いについて、まとめておきます。

記録を付けて会社の成績を取りまとめることが簿記で、成績を報告することが会計です。

成績のまとめ方は、法律でルールが決まっているので、ルールに従って成績をまとめる必要があります。

このルールを覚えることが簿記の試験になります。
簿記の資格を取得することで、成績のまとめ方を正しく理解することができ、様々な場面で役に立ちます。

会社は、利益を出すことが目的の組織です。
利益の出し方の仕組みを知ると、仕事の見え方も変わってきますよ。

簿記に興味を持たれた方は、是非、チャレンジしてみて下さいね。

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